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ほのか
「久しぶりだね!」

ここは大通公園‥‥2人にとっては結構思い出深い場所だ‥‥。
雪祭りの会場でもある‥‥。

翔太
「うん‥‥」

ほのか
「‥‥‥‥どうかなこの服?」

ほのかは昨日買ったかわいいワンピースを着ていた。
うすいピンク色の‥‥ほのかの可愛さを引き立てるような‥‥。

翔太
「すっごい似合うよ‥‥」

翔太は正直な感想を述べた。

ほのか
「そう?あなたにそういってもらえると嬉しいな。
翔太君に気に入ってもらえると‥‥」

翔太
「そう‥‥‥‥」

ほのか
「どうしたの?元気がないよ?」

翔太
「‥‥‥‥」

ほのか
「‥‥‥‥」

ほのかは悪い予感がした‥‥。

ほのか
「つかれて‥‥るの?」

気になったのは翔太の暗い表情だけではなかった。

翔太
「‥‥あのね‥‥」

翔太はそういったきり地面に座ってしまった。
顔は真っ青である。

ほのか
「大丈夫?」

翔太
「大丈夫‥‥ちょっと調子悪いだけ‥‥。」

女の子との別れは翔太の心と体を疲れさせていった。
本来ならもう限界である‥‥。
真奈美へのプロポーズ‥‥自分へのけじめが翔太を動かしていた。

ほのか
「ちょっとうちで休んでいきなよ‥‥」

翔太
「ううん‥‥」

翔太は力無く断った。
しかし体はもう翔太の言うことをきかず座ったまま動けなくなってしまった。

ほのか
「翔太君?翔太君?」

翔太
「だ、だいじょうぶ‥‥なんともないよ‥‥」

ほのか
「なんともないはずがないよ!」

ほのかは突然強い口調で言った。

ほのか
「うちで休んでいって‥‥あなたに何かあったら‥‥私‥‥私‥‥」

ほのかの目に光る涙‥‥。
僕はどうすればいいのだろう‥‥。

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