←戻る

         10 11 12ページ

数日後‥‥‥

翔太の熱も下がり無事‥‥帰る日が近づいていた。

翔太
「明日‥‥ここを立つね‥‥今までどうもありがとう‥‥」

ほのか
「もう?」

翔太
「うん‥‥」

ほのか
「翔太君‥‥」

ほのかは強引に翔太にキスをした。

翔太
「ほのかちゃん‥‥‥‥‥」

ちらっと目を開けるとほのかの目からは涙がこぼれていた。

ほのか
「‥‥‥‥」

翔太
「‥‥‥‥」

長いキス‥‥突然ほのかはキスをやめた‥‥。

ほのか
「もう‥‥本当は‥‥こんなことしていちゃいけないんだよね‥‥」

翔太
「‥‥」

ほのか
「翔太君には好きな人が‥‥」

そういったきり泣き出してしまった。

翔太
「‥‥ごめんね‥‥」

翔太は泣いているほのかを見てそう言うことしかできなかった。
翔太は大丈夫だよ!と言って抱きたかった。
ただ、傷つけたのは‥‥ほのかを泣かせたのは‥‥自分。
そう思うとできなかった‥‥そんなこと‥‥。

 

 

そして‥‥‥
ここは新千歳空港

翔太
「ごめんね‥‥」

ほのか
「ううん‥‥今までどうもありがとう‥‥すごい楽しかった‥‥。」

翔太
「‥‥ごめんね‥‥」

ほのか
「ううん‥‥お幸せに」

翔太
「じゃあ‥‥」

ほのか
「うん‥‥」

歩きだした翔太‥‥。
恋人の元へ‥‥。

ほのか
「ありがとうね‥‥」

ぽつりとつぶやいた。
どんどん遠くなっていく翔太。
そしてその姿が完全に見えなくなったときほのかは泣いた。
人の目も気にせず‥‥泣き続けた。

 

 

数日後‥‥

ほのかパパ
「ほのか‥‥遊びに行かないかい?」

いつもと全く違うほのかの様子に心配でほのかの父親は声をかけた。

ほのか
「いい‥‥」

ほのかパパ
「どうして?」

ほのか
「‥‥人と深くつきあうと別れるとき‥‥悲しいから‥‥。」

ほのかパパ
「‥‥‥‥」

ほのか
「‥‥だから‥‥いい‥‥」

ほのかパパ
「ほのか‥‥でも、つきあっているときは楽しかった‥‥そうじゃない?」

ほのか
「‥‥」

ほのかパパ
「だったらその楽しさを‥‥」

ほのか
「もう‥‥いいよ‥‥あんなにつらい思いをするなら‥‥楽しくなくていい‥‥
 あんなにつらい思いをするなら‥‥」

翔太と別れた日以来ほのかはふさぎ込んでしまった。
口数も激減し‥‥
何をするにもあまり気力がない‥‥。
翔太との別れは一生の傷となった。

         10 11 12ページ

←戻る